時間管理について
【目次】
【重要】ドラッカーの名言
【時間1】時間という概念
【時間2】時間を有効に使うとは何か?
【時間3】時間は無限であり有限である
【時間4】時間管理で最初に行うべきこと
【時間5】時間管理の真髄とは?
【時間6】時間管理にピンとこない方
【時間7】時間管理のコツ
【重要】
ドラッカーの名言
時間は有限であって、かけがえのない資源である。
一日、一週、一年のいずれの時間も増やすことはできない。
だが、あらゆることが時間を必要とする。
最も希少な資源である時間のマネジメントによって、あらゆる成果が左右される。
時間をマネジメントできなければ、なにもマネジメントできない。
時間のマネジメントは成果をあげるための土台である。
うれしいことに時間をマネジメントすることは可能である。
練習と努力によって上達することができる。
ピーター・ドラッカー
【時間1】
時間という概念
時間とは皆に平等に与えられ、最も貴重であり、最も粗末に扱われる存在です。
時間が無ければ何事も成すことはできません。
何を始めるにも、必ず時間は必要となります。
私たちが生まれる遥か昔から存在しているものであり、非常に不思議な概念です。
時間とはあらゆるプロセスに必要な概念ではありますが、
- 貯める
- 貸す
- 雇う
- 買う
ことを時間はできません。
しかし、その使い方は自由です。
みな平等に24時間供給されますが、日々足りません。
需要はとてつもなく大きいですが、供給は常に一定で増えません。
時間そのものに価格はなく、簡単になくなっていき、過ぎ去った時間は永久に戻りません。
※人を雇って時間を生み出すのは該当させずに。
であるが故に、私たちの限界を決めている要因でもあります。
だからこそ時間とは、
真に普遍的な概念と言えるのです。
普遍的とは、「全てに共通するさま」という意味
時間の中にある制約・条件・ルールは、全てに共通しているということです。
だからこそ、時間の活用の仕方により、人生がどうなるのかも大きく変わるのです。
みな時間による条件は同じ。
あとは自身の環境や能力etc…を駆使して、自分の辿り着きたいところへ行けるかどうかです。
時間を有効に使えるかが、これを読んでいるあなたの人生を良くも悪くも左右するということなのです。
【時間2】
時間を有効に使うとは何か?
課題や悩みを解決する。
好きなことをする。
目標を達成する。
目的のために活動する。
求められた役割を全うする。
与えられた使命を成す。
では何をもって時間を有効に使えているのか使えていないのかを判断するべきなのか?
そこが時間管理における重要なポイントです。
これは、自分にとって成すべきことに時間を使えているかどうかです。
つまり、自分の本当の目的に対して時間を使えているかどうかです。
その目的を達成するためには目標を立て、取り組む必要があります。
そのために必要な資源の一つとして時間が挙げられるというわけです。
例えば、心身ともに健康になることが目的であれば、
- 毎日30分〜1時間のランニング
- 適切な食事管理
- メンタルケア
- 睡眠時間の確保
- etc…
といったことを目標に掲げ、そのための時間を確保するというようなイメージです。
結果として健康になることができれば、その時間は有効に使えていたということになります。
上記に「成すべきこと」と表記したのは、
自分の欲を中心とした目的ではなく、自分という存在に求められた何かを明確にし、それに取り組むことを目指して欲しいからです。
多くの場合は利己主義からスタートし、経験や知恵を育むことで利他主義へと移行していく傾向にあります。
つまり、
- 自分のやりたいこと
- 課題や悩み
- 好きなこと
- 役割
- 目標
といった「自分」から始まり、そこから多くの経験と学びを通して、人間的にも技術的にも成長していきます。
必ずしも自分のやりたいことばかりではなく、目的に辿り着くためにはやりたくないことに取り組むときも当然あります。
そして積み上げてきた経験値によって、独自の市場価値が形成されていきます。
そんな自分に求められる社会的な役割を感じ、自分ではない
- 他者
- 地域
- 国
- 自然
に対して利益をもたらすことに意義を見出せるようになれば、それはただやりたいという自分中心の目標だけではなく、「成すべきこと」という他者中心の目標も合わさった「使命」へと進化したと言えましょう。
それは貴重な時間を費やす価値があるものだと、自分の行うことに確信が持てるようになります。
個人にとって意義のある活動、つまり、自分のやりたいことだけではなく、自分に与えられた役割に気づき、それを成すという視点から時間を使うことができるようになるのです。
言葉を変えれば、「自分に与えられた使命」や「自らの存在意義」に辿り着くイメージです。
これは行動・経験・本質に基づいた学問や原理原則から紐解いていき、自分自身の生き方の中から「真実の答え」を見出す必要があります。
これは学校で教えられることもなければ、検索してもAIに聞いても見つけられません。
ましてやお金持ちや権力者になることでもありません。
それを見つけ、「成す」ために時間が必要であり、そのために時間を使えているとすれば、それは有効に時間を使えていると言えるのではないでしょうか。
【時間3】
時間は無限であり有限である
自分はいつか必ず死ぬことを忘れてはいけない。
人に必ず訪れる死を忘ることなかれ。
諸行無常。
すべてのものは常に変化し、永遠に変わらないものはないという意味です。
盛者必衰。
栄えるものは必ず衰えるという意味です。
私たちが亡くなったとしても、時間という概念は永遠にあり続けます。
時計は止まったとしても、時間は時を刻み続けます。
今この時も全ては変化をし続けており、常なるものは存在しません。
人は歳をとり、いつか必ず死を迎えます。
その死を迎えるのは、明日かもしれませんし、何年も後かもしれません。
ここから読み取れるのは、私たちは常に
「日々悔いを残さないように生きているのか?」
「それは本当に自分の行うべきことなのか?」
ということを、死に問われているのです。
自分の目指すもの、心惹かれるもの、そして自分が求められているもの。
そのために時間を使えていますでしょうか。
ひいては家族や周りの人、地域、国、自然にベクトルを向けた利他的な活動に時間を使えていますでしょうか。
人は生きていると死を忘れてしまい、今という瞬間が永遠に続くものだと信じています。
これを書いている私もそうでした。
それをドラマや映画や書籍といったストーリーや、ご先祖さまや亡くなった方へのお墓参り、そして大切な人の死を体験したことによって思い出すのです。
「ああ、私もいつか死ぬんだ」ということを。
時間は無限ではありますが、人の命は有限です。
この事実から命とは時間であり、時間の使い方=命をどう使うか?と考えるべきなのです。
特別な日が人生を作るのではなく、
何気ない毎日の積み重ねが人生を色鮮やかに彩ります。
そのために必要なのが時間なのです。
「武士道とは死ぬことと見つけたり。」
名著「葉隠」より抜粋。
ご先祖様である武士の中でも特に研ぎ澄まされ、武勇に優れた鍋島武士の中に伝わる一説です。
これは、武士とは死ぬことが全てという意味ではありません。
これは死を意識することや死を身近にすることでより強烈な生を感じ、覚悟を持って今を全力で生きることができるという本質を突いた考え方を指します。
死から生を得るというのは逆説的な視点です。
しかし、「命には限りがある」というのを知識としてではなく自分ごととして捉え、日々覚悟を持って生きることができるのならば、それは本物の生を得ていると言えます。
※皇居外苑の一角に佇む建武中興の忠臣「楠木正成(くすのきまさしげ)銅像」
なぜなら、私は今日死ぬかもしれない。と心の底から思うことができれば、自分にとって大切なこと、これだけはやっておかなければいけない、悔いが残って死ぬに死ねないということに着手するはずです。
様々なドラマや映画でもそのような描写はあります。
今まで仕事一辺倒だった人物が、死を目前にして自分の本当にやりたいことや大事にしたいことと向き合うというようなイメージです。
これは死によって選択と集中がなされた分かりやすい例と言えるでしょう。
人を本当に大切なことへと集中させる概念が、死なのです。
死を日常に落とし込むことができれば、人生を改めようと考えるはずです。
無限であり有限である命=時間を、あなたはどう使いますか?
【時間4】
時間管理で最初に行うべきこと
やらないことを決める。
必要のないことは捨てる。
時間の大切さを説いてきましたが、
改めて、何のために時間を管理するのでしょうか?
それは時間管理をしないよりも、したほうが現代人にはメリットが大きいからです。
そしてそのメリットを享受したいという需要も多いということです。
時間を管理することで得られるメリットは、大きく分けて3つあります。
- 空いた時間ができる
- 自分の強み(個性・才能)を発掘できる
※強みの回で解説します。現在作成中。 - 計画を立てられるようになり、今成すべきことが明確になる
3つとも大切ですが、今回はメリット1の「空いた時間ができる」にフォーカスします。
目標を立てても、その目標を実行するための時間を確保できなければ意味がなく、そのために時間を生み出さなければなりません。
成果も出ていないし時間もない。。
そんな方は、
- 成果が出る目標を行う時間が確保できていない
- 掲げた目標がそもそも成果に繋がらない
というパターンが多いです。
今回は時間管理についてのお話ですので、1の成果が出る目標を行う時間が確保できていないをベースに話を続けていきます。
忙しいAさんの事例でイメージしてみましょう。
目標を達成できそうな選択肢はどちらでしょうか?
仕事を沢山抱えているAさんはとにかく時間がありません。
忙しい日々の中、掲げた目標を達成するためには、どうするのが最善でしょうか?
※忙殺されている仕事をこなすだけでは、掲げた目標を到達できないとする
- 空き時間を捻出し、そこに目標を当てはめて行動する
- とにかく仕事と目標を詰め詰めにして、気合いで行動する
2つの選択肢で見ると、一目瞭然です。
達成できる確率が高いのは a です。
なぜなら空き時間を作って、その時間に目標を行い、確実に進んでいけるからです。
毎日少しずつでもコツコツ進めば目的地に辿り着きます。
逆に b だといつかキャパオーバーになる時がきます。
1日は24時間しかなく、振り分けられる配分にも限界があるからです。
aを行うためには、時間の整理を行うのです。
本当に重要なことのみ残し、必要のないことは捨てるのです。
つまり、やらないことを決めるのです。
掃除をするときと同じです。
必要のない物を捨ててから新しい物を入れないと、物が溢れてしまいます。
まずは必要のないことを見極めて、時間の整理を行うのです。
これがやらないことを決めるということです。
焦りから、やることを増やし続けた先に待っているのはキャパオーバーの未来であり、それはつまり何事も成し得ることができない未来の可能性が高いということです。
やることが減れば、時間を確保できる確率がアップします。
その後に重要なことへ優先順位を付けて整頓し、日常で実行するのです。
ここから分かることは、時間においても整理整頓のルールが適用されるということです。
【時間5】
時間管理の真髄とは?
本物の時間管理とは、「空白の時間を生み出し、行動を管理する」ことである。
目標は掲げたけれども、日常や仕事に追われてそれを行う時間がない場合は、時間の整理整頓を行いましょうというお話をしました。
時間の整理整頓ができれば、「空き時間を確保する」ということも自然に行えるようになるという事実から、本物の時間管理とは何か?が明確になります。
本物の時間管理とは、予定を埋めることではなく空き時間を生み出すことなのです。
空白の時間を生み出し、そこに成すべき目標を当てはめて行動に移すというプロセスこそが時間管理なのです。
空き時間を生み出した後は、何をすればいいのでしょうか?
答えはシンプルです。
その空白の時間に「何を行うのか」を当てはめていくだけです。
その時間にどのような行動をするのか?を明確にするのです。
つまり、自身の行動を管理する必要があります。
秩序のない行動は無計画に他ならず、時間の垂れ流しに繋がるからです。
行動の管理とは、1日24時間ある中で空いている時間に何を行うのかを言語化し、それを実行するということです。
空いている時間に何を行うのか?という視点は私たちに「目標」を与えてくれます。
つまり目標を設定して、それを「1年→1ヶ月→1週間→1日のスケジュールに落とし込む」ことこそが行動管理であり、時間管理そのものなのです。
自分のライフスタイルをベースに、ある程度負荷がかかるのを楽しむ感覚で臨むのがベストだと私は考えます。
ある程度の負荷は成長するのに必須です。
目指す場所に到達するためには、現在の自分を成長させていくことが重要だからです。
自分を良い意味で壊し、新たに再生していく循環は、時間管理なしには考えられません。
【時間6】
時間管理がピンとこない方
時間が有り余っている場合…。
逆に時間が有り余っている方はどうでしょうか?
結論、この「空き時間を生み出す」という概念は、時間が有り余っている方にはイメージしにくいかも知れません。
これを書いている私が時間が有り余っている人だと仮定します。
その私に時間管理を説くとき、「本物の時間管理とは空き時間を生み出すことですよ」と教えられても、「空き時間ならありますよ???」となる可能性が高いです。
なぜなら時間が有り余っているからです。
より正確に表現するならば、時間が有り余っていると「思っている」からです。
なぜ「思っている」と表現したのかというと、やるべきことはいくらでもあるからです。
自分の才能・強みを開発して活かし成すべきこと、将来のために備えること、学ぶことなど、数え切れないほど行うことは存在します。
にも拘らず、日常をこなすだけに時間を使っているということは、余った時間は何に使用しているのでしょうか?
何事にも繋がっていない時間の割合が多いならば、それは見直さなければならないということです。
本当はやりたいことがあるのかもしれません。
しかし、
- リスクを負いたくない
- 新しいことはストレスが溜まる
- 生活ができればいい
- 自分にはできない
などといった考えが時間の浪費を生んでいるとするならば、早急に改善する必要があります。
なぜならば、死は今も確実に私たちの元へ近づいてきているからです。
【時間7】
時間管理のコツ
時間管理のコツを掴んで、ルーティン化しよう
ここでは日常に落とし込むために、1日の流れをベースに解説をしていきます。
①夜に行うこと
- 明日のタイムスケジュールを立てます
→ 空いている時間を確保する - 明日の目標を明確にします
→ 潜在意識に目標のタネをまく
②朝に行うこと
- 昨日決めた時間に起きます
- 1日のスケジュールを再確認します
→ 空いている時間の再確認 - 今日の目標を再確認します
→ 潜在意識に目標のタネをまく
③朝以降に行うこと
- 実行あるのみです
- 実行すれば潜在意識のタネを育てられて、成長と成果を得られるようになります
④夜に行うこと
- 1日を振り返ります(フィードバック)
- その結果を見て、明日のスケジュールを立てます
- 明日の目標を明確にします
→ 潜在意識に目標のタネを蒔き続ける
まずはこの流れをルーティン化して、成長のサイクルを掴んでいって下さい。
いかがでしたでしょうか?
長々と時間管理についてお話をしてきましたが、
- 自分にとって日常をこなすのが幸せ
- 今の生活を継続できるだけで幸せ
- 趣味を満喫できれば幸せ etc…
というように、目標を掲げなくても時間を生み出さなくても、幸せであればそれに勝るものはありません。
自分の心の中の声はどうなのか。
自分にとって何が重要で、何が幸せなのか。
それに時間を使うに値するかということなのです。
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